パーリ語の文章をゆっくりに読みあげさせるための変換スクリプトです。
上の入力ボックスに、ローマ字でパーリ語を入力すると、 その下に AquesTalk 用の音声記号列が表示されます。 音声に変換するには、巷の好きなソフトをお使いください。僕は 自作のもの (Windows 用 / AquesTalk.dll 含まず)を使っています。
ただしこのページは、Internet Explorer 10 と Firefox 17 以外で正しく動くことを 保証しません (できるだけ標準に準拠している「つもり」ですが)
ローマ字の形式は、よくある IAST っぽいアレです。 ニッガヒータは、ṃ, ṁ, ŋのどれでも大丈夫です。 ḷは反舌の側音であって、母音ではありません。
ダイアクリティカルマークのついたアルファベットは、 合成済みの文字を使ってください (Windows の人は何も気にしなくて構いません)。
コピペではなくキーボードから入力したいときは、 以下のように代替表記が可能です:
代替表記 | 本来の表記 | |
---|---|---|
長い母音 | aa, ii, uu | ā, ī, ū |
軟口蓋の鼻音 | (k, g の前で) n | ṅ |
硬口蓋の鼻音 | nw | ñ |
反舌音 | tz, tzh, dz, dzh, lz, lzh, nz | ṭ, ṭh, ḍ, ḍh, ḷ, ḷh, ṇ |
ニッガヒータ | mz | ṃ (ṁ, ŋ) |
たいていの記号類は無視されますが、ハイフンだけは意味を持ちます。
単語の切れ目に必ずハイフンを入れないといけないわけではありません。 アクセント位置を変えたいときだけ挿入してください。
また、日本語読み上げソフトを使いますから、 アクセントは高い低いで表現されてしまいます。 アクセント位置は、 (ヴェーダではない) 古典サンスクリットと同じように決めます。 つまり、後ろから二番目か三番目の音節が長ければそこ、 そうでなければ後ろから四番目の音節です。
当然ですが、反舌音や帯気音のような、日本語に無い要素は表現されません。
下 ↓ はサンプル入力です。入力ボックスにコピペしてみてください。 日本語部分は無視されますので、全部まとめてコピペすればよいです。
Disvāna brahmānaṃ sahampatiṃ gāthāya paccabhāsi –
(釈迦は) 梵天サハンパティを見て、歌をもって返答した。
‘‘Apārutā tesaṃ amatassa dvārā,
不死の戸は 彼らに開 (あ) きぬ
Ye sotavanto pamuñcantu saddhaṃ;
耳あるは 信仰すてよ
Vihiṃsa-saññī paguṇaṃ na bhāsiṃ,
傷つくを 思ひて我は 言はざりき
Dhammaṃ paṇītaṃ manujesu brahme’’ti.
ひとの世と天 (あめ) いづれにも たかく秀 (ほ) いでて さかしき法を
Atha kho brahmā sahampati ‘‘kat-āvakāso khomhi bhagavatā dhamma-desanāyā’’ti, bhagavantaṃ
すると、梵天サハンパティは、「私は、世尊に法を説いてもらえるようにできた」と、世尊に
abhivādetvā padakkhiṇaṃ katvā tatth--ev-antaradhāyī-ti.
挨拶して、右回りに巡って、すぐに消えた。
(パーリ語部分はVipassana Research Institute のもの、 日本語部分は私の訳です)